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【第4回】キラキラおちょこガール

4回目となりました「キラキラおちょこガール」。

日本酒に携わる女性がきらきらと輝いている姿をお届けする企画。

毎月更新予定なので、ぜひご確認を!!

 

4人目のキラキラおちょこガールは、創業1853年、伊賀市にある「義左衛門」の銘柄で有名な若戎酒造の代表取締役社長 重藤邦子さん。プライベートなことから仕事のことまで彼女のキラキラを徹底取材!

 

―まず初めに、おちょこガール歴を教えてください。

邦子社長:大学を出てすぐに入社したので、21年目かな。

―学生時代は何をされていましたか?

邦子社長:実は祖父のマインドコントロールがすごくて(笑)他の職業に就くことは全く考えていなかったんです。母が蔵人さんたちに食事を3食作っていたのを見てきたので、何か手伝えないかと思い、大学は神戸にある家政の栄養学科に通いました。

祖父は私が小さいころから二言目には「邦子はうち継ぐ子やから」って、口癖みたいにいうんです。祖父としては、妹(由里さん)も近くに住んで、二人でやっていってほしいなって希望があったみたいで。今、それが現実になってますね!

―おじいちゃん子だったんですか?

邦子社長:というわけではないんですが、おじいちゃんの日本酒熱がすごくて!わからん人にもめっちゃ熱くなって話すんですよ(笑)大学行ってた時も「今の造りの状態はこうで…」っていう長文の手紙を送ってきて!

―熱いですね(笑)

邦子社長:でしょ!だから、ほんと自然にこの業界に入ったって感じですね。

―では、最近はまっていることや趣味を教えてください。

邦子社長:…はまっていること…うーん…。

―お料理とか?

邦子社長:あ、料理作るのはめっちゃ早いです(笑)

家でごはん作るときは30分くらいで3,4品できます。

―早い!学生時代に鍛えられたんですか?

邦子社長:いや…たぶん食べることがめっちゃ好きやからだと思います。この業界にいて、食べることが好きじゃない人って成立しないと思っていて。だから若戎で営業の採用をするときは絶対に面接で「食べることは好きか」とか「おすすめのお店を教えて」とか聞くんですよ。

―なるほど!

―料理はおつまみ系を作るのが好きなんですか?

邦子社長:いや、食べ物全般です。うち男の子が2人いるんですけど、すごい食べ盛りで。私の中で目標にしていることがあって、中学2年の息子にいかに褒められる弁当を作るかってことなんです!だから最近は、朝お弁当作りに集中しすぎちゃって、夜にお弁当のおかずを出しちゃうんです。夜ご飯の残りがお弁当に入ることはよくあるけど、うちはその逆ですね(笑)

―珍しいパターンですね(笑)

―ではお仕事のことを伺います。酒蔵を開放して「酒蔵deヨガ」というイベントを開催しているとネットで拝見しました。これは邦子社長の発案ですか?

邦子社長:以前若戎に勤めていた子がフットサル場を経営してるんですけど、夜仕事が終わってからくるお客さんがほとんどで、昼に何かできないかということでヨガを始めたんです。それを聞いて、行きたいけど昼間はいけないな~って話をしたら、その子が酒蔵なら会場もあるからヨガの先生を連れて行きましょうかって言ってくれたんです。最初はうちの女性スタッフがほとんどだったんだけど、だんだん一般の人も増えてきて。年齢層も20~50代と幅広くいらっしゃいます。始めるとき、若戎に来たことない人や日本酒と関わることのない人に来てもらう機会になるといいなと思っていたので、よかったです。今は年間4クールに分けて、1クールすべての回に出席すると季節のお酒1合瓶をプレゼントしています。最近はお酒をゲットする人も多くなってきましたね。ほとんどの人がお酒をゲットすると「やった!」って言われるんで…たぶんみんな酒呑みだと思います(笑)

―ヨガで健康になりつつ、お酒ものみつつ(笑) いいですね!

―では、次に若戎のラベルについてお聞きします。若戎酒造の商品ラベルはすごくスタイリッシュでかっこいいなと思うのですが、ラベルのイメージはどのように決めているんですか?

邦子社長:数量限定品とかは、結構自分で作ってるんです。自分で仕上げて、出来上がったものを印刷屋さんに頼みます。

―ご自身で作られてるんですか!?

邦子社長:最近のものはほぼ作ってます。

20年ほど前にアーティストの方に依頼してデザインを一新したんですけど、数年前から自分たちでデザインをするようになりました。ふざけたのもいっぱいありますけど(笑)

―「あれ、こわい」っていう商品ありましたよね。あれも作られたんですか?

邦子社長:そうです。あれ、全部筆で書いたんですよ!「あれ、こわい」っていうのは伊賀弁で「まあ、なんてっ!」とか「すごい!」っていう意味なんです。

―そうなんですね!インパクトが、もう、すごくて(笑)

邦子社長:面白いでしょ(笑)

―はい(笑) 酵母シリーズの商品もすごくかわいいですよね

邦子社長:Gコレクションですね!このラベルはいろんなパターンを作りました。毎日瓶を置いてラベルを貼って並べて、私何屋さんやろって思うくらい!でも、妹(由里さん)にどれもパッとしないって言われて。そうしたら妹が「こんなんどう?」って言って鉛筆で落書きみたいに描かかれたラベル案を渡してきたんですよ。おもろないな~って思いながらとりあえず作ってみたんです。そしたら、あれ、これ結構いけるなって(笑)

―Gコレクションのラベルは由里さん(妹)のアイディアなんですね!

―いつも由里さんの意見を参考にラベルを作られているんですか?

邦子社長:最終的に、ほとんど妹と妹の主人の意見で決まりますね。2人に「それなしちゃう」って言われると何回も作り直しになっちゃうんですが、ダメと言われると逆に「いいやんっ!」って言わせたくなってムキになってしまいます(笑)

―なるほど(笑)。なんかラベル作成ってとても楽しそうですね。

邦子社長:めっちゃ楽しいですよ!結構集中しちゃいます。商品チラシも全部作ってるんですけど、自分で撮った写真を加工して使うこともあります。

妹も日々FacebookやInstagramをチェックして、夜中に「こんなのあるよ」って送ってきたり(笑)

―チラシもですか! 作るときになにか心掛けていることはありますか?

邦子社長:みやすいこと。パッと目に入ってくる感じかな。ごちゃごちゃして、情報が溢れちゃうことだけはやめようと思っています。だからもしかしたら情報量が少ないくらいかも(笑)結局、必要なものって限られているので。“何を伝えたいか”やから。いっぱい書き込んだり、写真の上にのせたり、字が見えにくかったり。そういうことはしないようにしています。

―なるほど、だから印象的なものが作れるんですね!

―では、次は少しかたい質問を。今後、若戎酒造をどうしていきたいですか。

邦子社長:やっぱり、これからどう考えても日本酒を呑む人口は減っていくので、女性を多く取り込んでいきたいですね。そして、これからも地元の方々に愛してもらえるような、日常の景色になれるお酒でいられたらなと思います。「うちにいつも義左衛門があるんです」って言ってくれる人が増えたらいいなって。日々のお酒として定着しつづけていきたいですね。

―なにか新しく始めたいと考えていることはありますか?

邦子社長:若戎が遅れている部分は地産地消。地元のお米を使ってはいるけど、100%使用はまだできていません。それを実現するために地元の農家さんとお話を進めているんですけど、県内でも農業をされる方が少なくなってきていて。お米を食べる人が減っている今、そういった農家さんたちにも酒米を作ってもらえればいいなと。今はそれを進めていきたいと思っています。

―では、最後に。邦子社長にとって日本酒とは何ですか

邦子社長:よく子どもに言うんです。日本酒って日本にしかない、いわゆる國酒であって、それを造れる家に生まれたってすごいことだよねって。誰にでもできるわけじゃないので、それにかかわれる人生ってとても誇れることなんじゃないかなって、そう思います。

―幼いころから日本酒に携わり、國酒としての日本酒を大切にしてきた邦子社長。若戎が人に寄り添う日本酒でありたい。その想いが、スタイリッシュであり、どこか温かみのあるデザインに繋がっているのではないかと感じました。本日は貴重なお時間をいただき、本当にありがとうございました。

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